近年恒例となりました、特別なひやおろし「大信州 八重原純米大吟醸」の蔵入れに行ってまいりました!
と、言っても日本酒飲まない方には最初の一行のすべてが理解不能だと思いますが…。
近年、といっても5年前からですが、ひやおろし(ひやおろしとは、搾ったお酒をすぐ発売せず、通常2回の火入れ殺菌を一回に留め、夏を越すまで熟成させて、新酒時の透明感と「時」が育んだ味わいの柔らかさを併せ持つお酒に仕上げるもの)の中でもこのお酒の過程は特別なのです。お酒は大信州酒造様に県内特約店9軒のメンバーからなる酒屋仲間のみが取り扱う様、特別に仕込んでいただいた純米大吟醸酒。原料の酒米は県内特A地区、海外にまで販路を伸ばしているブランド米を作る東御市八重原の農家さんの契約栽培米、「ひとごこち」100%使用。通年を通して「おりからみ生」「おり引き生」「ひやおろし」「火入れ」と4種類の詰め口でお楽しみいただいております。さてその「ひやおろし」ですが、夏越しの熟成を特別な場所でお願いしております。それが「風穴貯蔵」です。
大信州酒造様がある松本から上高地へ向かう途中の旧野麦街道沿い稲核(いねこき)地区。山を覆う岩石の隙間から地下水脈を通して冷やされた冷気が噴き出している場所に蔵を建て、その冷気を囲い込んで天然の冷蔵庫に仕立てました。夏場、外気温が35℃を超えても蔵の中は7℃ほど。通年5℃前後を安定してキープします。そこでお酒をゆっくりじっくり熟成させるのですが、その味わいは冷蔵熟成では決して出せないもの。その違いにびっくりします。なので、毎年仲間の酒屋さんと蔵元さんで大事に蔵入れします。まさにこの味は自然の力と刻の力の賜物。秋まで半年後のお楽しみです。仕事は小売り屋ですが、素晴らしいものづくりにチョットだけ関われて、幸せなひと時でもありました。
ぜひ秋の発売をお楽しみに!